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煙草の匂いの中でも、好きな匂いは三種類くらいあって
それらはどれも、好きな人が吸ってた煙草。好きな人というよりは少し手前の、 その人の前だと、いい格好をしたくなったり、時に素直になれたり、するような。 そういう人が大体吸ってた。そういう人たちはいまは遠くにいる。 そういう人は大体、同じ場所にいるというよりは、 少し遠くにいて、それはその人がそこからながめてるとかそういう感じじゃなくて 近くにいるのに、私の手が届かない感じで、でも届かないなんて言うと悔しいから まるで届いてるようなフリをしたりして、近づいたり、わざと遠くにいったりする。 もし近づくことができたら、わたしはずっとウキウキできるんだけど、 そうずっとはいられない気がしている自分もいたりして、 だから、心から永遠なるものを信じてウキウキしている女性をみると とてもかわいらしくて、うらやましい。わたしもああいう顔をずっとしながら、 毎日あなたの近くにいれたら。と、までは想像するけど、同時に いつか消えてしまうのが怖くて、目の前で消えてしまう前に、 先に自分から姿を消したくなる。 だから、少し遠くにあって、それを大事に見ている方がとても幸せだったりする。 たとえ見ているうちに、あなたが見えなくなっていっても、それはそれで見送る。 見ている間だけ、少しでもいっしょに重なることがあれば、十分幸せだと思ってる。 わたしなりに。わたしなりの。 いま、柊子と原という夫婦が出てくる小説を読んでいて、 お互いがお互いを求めて、お互いのすべてを望む2人で。 「遠くにいくと大事なものが見えてくる」と、夫が柊子に「遠くにいきなさい」という。 夫を大好きな柊子は、夫の好きな柊子を演じる。 夫は、ガールフレンドがたくさんいて、でもいつも柊子のところに戻ってくる。 柊子はその瞬間、猛烈にうれしいけど、そうでもない顔をする。 柊子は夫がいない空間も、だれかといっしょに居る夫もすべてを受け入れようとする。 そういう感覚をみると、なんだかもう敵わないな、と心がぽっかりするねん。 ※桐子はおばあさんの方で、嫁さんは柊子やった。笑。 他にもミミちゃんという15歳の女の子も出てくる。江國香織「がらくた」という小説。
by jatanirie
| 2010-03-05 00:57
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